黒潮劇団 黒潮幸次郎座長 楽屋インタビュー

2014年9月17日、大阪府の箕面温泉スパーガーデンで公演中の、黒潮劇団さんの楽屋にお邪魔しました。

化粧前で出番を待つ、黒潮幸次郎座長へのインタビューを行いました。

伝統と新発見から生まれる、
道具へのこだわり
化粧前のこだわりとかはありますか?

化粧前に座って、見ての通りですが(写真を参考にしてください)、 MDとか化粧品とか、すぐ手に取れるところにある。 上半身の移動だけですべてに届く(笑 それが、こだわりです。 座布団の上ですべてができる(笑)

薬も化粧を落とす道具も満タンに用意しておくんです。 切らすのがいやなんです、常にストックを置いておくと安心するんです。 備えあれば憂い無しです(笑)

舞台の道具は絶対、舞台袖に刀、履物、とかは置いておく。 そのまま、スパット履いて舞台に出れるように。 今日使わなくても、使っても置いておく。 使うかもしれないし、どんな対応でもできるように。

化粧をする際に、まず気を使うことはありますか?
女方の基本は、白。白粉(おしろい)をガッツリ使うことです。
最近は真っ白に塗らない役者さんもおられますが、僕の女形は真っ白にします。
お芝居では少し薄く塗りますが、ショーでは何も混ぜずに、白のそのままを使っています。
女形の基本は白くです。それは昔ながらの事なのかもしれませんね。
白の次は紅(べに)を多く使います。 これも色は混ぜません、原色そのままです。よく使う色は、白、赤、黒ですね。
幸次郎座長の化粧前。鏡に映っているのは…?
幸次郎座長の化粧前。鏡に映っているのは…?
紅色だけでもこんなに種類が。もちろん他の色もたくさん使います。
紅色だけでもこんなに種類が。もちろん他の色もたくさん使います。
毎日変わる舞台だから、
産み出される醍醐味
化粧道具のこだわりはありますか?

大衆演劇で使っているメイク道具の、顔用の化粧ブラシがあるんですが、 僕はこのまま使っていますが(笑)
本当は根元を糸で縛って毛先が開かないようにするのですが、 その作業が大変なんです。

ですが、おすすめは市販の書道用の筆です!
これを顔に使っています。これはとても長持ちします(笑) 本当は水につけたり習字に使う物なんでハードに使っても丈夫で毛先が広がらない。 きれいに字が書けるということは、化粧もきれいに描けるのかな。 以外といい感じです(笑)

ドーランケースは母から貰いました。
「あげるわ」と言われたので、使っています。年期が入っています。右と左で色を分けて使っています。

衣装のこだわりは何でしょうか。

派手な色が好きなので、赤が好きです。 原色が好きなので、微妙な色は着ていないです。
今着ているような、黒と白!とかはっきりした色を着ています。 あとは、スパンコールとか光り物が僕は好きなので、 自分の衣装として押しているところです。

舞台作りにおいて、気をつけておられるところは何でしょうか。

いつまでもきれいであるべきである。と、心がけています。

お芝居もお客様の好みも色々あるでしょうが、 古いところは古いまま残しておきたいというのが僕の気持ちです。 しかし、時代の流れで分かりにくいところも出てくるので、 台詞などはできるだけ分かりやすく表現しています。 歌舞伎とは違う大衆演劇ならではの見せ方に気を使っています。 立ち回りも、手の数が多い方だと思います。 そこも観ていただけたらと思います。

毎日変わる生の舞台です、ハプニングもあります。 それも大衆演劇の醍醐味として楽しんでください。

普段見せることのない楽屋シーンに凄く照れておられた幸次郎座長でしたが、笑顔で楽しそうに話される姿に、こちらも癒されました。

幸次郎座長のメイクを作る筆。
幸次郎座長のメイクを作る筆。
使い込まれたドーラン箱。歴史の重みを感じます。
使い込まれたドーラン箱。歴史の重みを感じます。
黒潮幸次郎(くろしおこうじろう)。 広島県出身、1984年生まれ。0歳で初舞台を踏み、2003年に黒潮劇団の座長を襲名。2013年には座長生活十周年を迎え、更に注目を集めている。

黒潮劇団様の情報

1984年に、黒潮次朗座長(現・座長責任者)によって旗揚げ。
2003年には劇団創設とともに初舞台を踏んだ黒潮幸次郎が座長を襲名。
2014年、劇団創設30周年を迎え、「お客様が幸福を感じる」舞台を追求し続ける。
 
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